アルマゲドン一の名言
子どもの頃に見たアルマゲドン。
ハリーとAJが小惑星の上で再開したシーンは、ずっと忘れませんでした。
大人になり、U-NEXTで見返した時も、最後の別れのシーンでは自然と涙が零れました(ていうか見返すたびに泣いている)。
そんな僕の大好きな映画、『アルマゲドン』において、一番の名言だと思っている箇所について語りたいと思います。
まず、映画『アルマゲドン』について簡単に説明しましょう。
ある日、地球のある展望台にて、地球に向かって接近している小惑星を観測します。
NASA内部では様々な案を出し合い、なんとか人類が生き残る道を探しますが、方法はたった一つに絞られました。
それは、小惑星に降り立ち、穴を掘って核爆弾を埋め地中深くで爆発させるというものです。
作戦を組み立てていく中で問題が生じ、NASAは界隈では知らぬ者がいないという穴掘りの名人、ハリー・スタンパーを頼ることとなります。
ハリーは作戦を行うという、曰くボーイスカウト連中には任せられないと言い、「ウチの連中を連れていけるなら、俺がやる」と言い放ちます(このシーンも好きです)。
それからハリーは召還した仲間たちに事情を説明し、宇宙へ飛び立つ訓練を始めます。
はたして彼らは、人類の未来を救えるのか。
以上があらすじとなります。
ここまででも語りたいことなんて山ほどあるんですけど、ぐっと我慢して本題に入りましょう。
一応、映画の内容を少し語ることになるので、ネタバレ注意です。
さて、小惑星に降り立ち掘削作業を進めていくハリー達。しかし、思うように作業は進んでいません。
フリーダムチームの作戦指揮官であるシャープ大佐は、ハリー達の不穏な様子を見て、作業はどこまで進んでいるのかと問います。
実は、この時点ではNASAが極秘に作っていた掘削スケジュールの半分も終わっていません。
その事実に、作戦の完遂は不可能だと悟ったシャープ大佐は、『第2案』と呼ばれる作戦にプランを変更します。
それは、爆弾をその場に落として即離脱という無意味なもの。
かたくなにその決定を動かそうとしないシャープ大佐に、ハリーは怒りを募らせます。
ハリーが強引に爆弾を解体(?)しようとしたその時、シャープ大佐は隠し持っていた拳銃を構え、静止を促します。
「やめろ……爆発するぞ」
静かにそういうシャープ大佐ですが、彼がやろうとしていることもまさにそういうことです。ちょっと矛盾しているように思えますね。
そうして膠着状態がしばらく続きますが、ハリーが一瞬の隙でシャープ大佐を殴り飛ばします。
「ここまで連れてきたのは、俺たちを殺すためか!」
そう激昂したあと、シャープ大佐を諭すように話しかけます。
何のためにここまできたんだ。人類救済の任務を果たすためだろう?俺は仕事を失敗したことはないんだ。
そうして、ハリーは改めて約束します。
「今回だって、なにがなんでも240m掘ってみせる」
「君の娘の命と、私の家族の命にかけて誓えるのか?」
シャープはハリーに問います。
この後にハリーが言った言葉は、僕の胸に突き刺さりました。
「240m掘ってみせる。神に誓って」
普通の人であれば、命の危機に瀕した場合、自分や自分が愛するものを守りたいと思うのが普通ですよね。
実際、シャープはこのシーンでは家族のことを思っていたようです。
しかしハリーは、娘とシャープの家族の命に誓えと言われて、上記のように言いました。
これには、決して私情には走らず、人類救済の任務を果たすという決意を感じます。
そうして僕が思い出すのは、シャトル打ち上げの前日ハリーとNASA総指揮官のダン・トルーマンが会話をしていたシーンです。
トルーマンは本来宇宙飛行士志望で、今回の作戦についていきたかったと語ります。
「こんな仕事喜んでやるやつがいるか……」
ハリーはトルーマンにのみ弱音を吐いていました。
加えて、この直前トルーマンはハリーに「君は仕事を失敗したことはないんだろう?」と問いかけていますが、ハリーは「投げ出したことはない」とも返しています。
あらすじで述べている通り、ハリーが作戦に参加するようになったのは、本人の希望あってのことでした。
本当はそんな重荷を背負う必要はなかったんです。
しかし彼は、様々な不安を抱えながら宇宙へと飛び立ちました。
作戦中、ハリーも早く楽になりたかったでしょう。墜落したもう一機のシャトル、思うように進まない掘削、迫るタイムリミット。
シャープ大佐の提案に乗ってもおかしくはなかったと思います。
しかし、彼は作業の再開を強く希望しました。
「世界を救ってくれ。」と言われて、その仕事を請け負ったからです。
以上、漢ハリー・スタンパー。僕が思う、一番の名言でした。